10.21
2020年度予算編成に対する要望書日本共産党中野地区委員会
日本共産党議員団
はじめに
平和の森公園再整備計画については、7月11日の第2回定例区議会最終日に上程された工事請負契約金額変更の議案が議決されたことにより、平和の森公園の草地広場が現況のまま残されることなく、300mトラック・100mコース設置を含めた当初計画の整備が行われることになりました。
日本共産党は、草地広場を守るために議会内外で力を尽くしてきましたが、力およばず、区民・利用者の期待に応えられなかったことをお詫びします。
(1)
平和の森公園再整備の焦点となった草地広場への300mトラック・100mコースの整備については、大勢の区民・利用者から「必要がない」「草地はそのまま残して」の声があふれていました。しかし、その声を踏みにじって旧区政時代の2017年第3回定例区議会での議決により工事が始められました。
昨年6月の区長選で、日本共産党が加わる「区民の声・中野」と酒井区長が政策協定を結び、「草地広場は残す」とした選挙公約が掲げられて選挙がたたかわれました。
酒井新区長の誕生により、草地広場存続の是非については、さまざまな機会をとらえて区民及び議会で議論が交わされてきました。区民・利用者の「草地広場は守ってほしい」という意思が改めて確認されるもとで、区側から「草地広場の見直し案」が議会に示され、それにもとづき工事契約変更案が2019年第1回定例区議会で提出されましたが、自民・公明の反対により19対20の僅差で否決となりました。
(2)
日本共産党は、平和の森公園再整備の問題が出てきた当初から、この公園が歴史的に、区民・区議会・区の3者による長年にわたる中野刑務所廃止・跡地解放の運動によりつくられてきただけに、区民合意をおざなりにしてはならないことを主張してきました。平和の森公園の基本的な位置づけは、“みどりの防災公園”と“家族を中心としたレクリエーションの場”であることを確認し、加えて、利用者・区民の「草地広場を守って」ほしいとする願いに寄り添った論戦を展開してきました。
(3)
第2回定例区議会は、平和の森公園の草地広場再整備工事について見直し、変更ができる最後の機会でした。そのため、日本共産党は区民への公約である草地広場を残すことに全力をあげてきました。
第2回定例区議会にあたっては、区長は公約を貫いて「草地広場を残す」ためにあらゆる手立てをとる必要があったと考えます。区民・利用者の意思は変わらず、区議選をはさんで議会構成が大きく変化したもとで、草地広場にかかわって区長側から再度の工事変更の提案がなされなかったことは残念です。
日本共産党は、議会に草地広場の工事完了に必要となる費用を含んだ補正予算が提出され、この予算の成立をもって当初計画どおりに再整備がすすむことになるため補正予算に反対しました。残念ながら補正予算が可決され、この予算措置をもとに工事契約変更の議案が改めて議会に提出されることになりました。日本共産党は、工事の完了を目的とする本議案にあたっても反対をしました。
同時に日本共産党は、区長及び区長選で区長を推した会派・議員とともに公約実現のために共同歩調をとることに努め、最後まで力を尽くしてきました。
今回の平和の森公園再整備問題をめぐる結果は、今後の区政運営、とりわけ他の区長公約の実施おいて、新しい区政の流れを発展させるのか、旧区政への逆流を許すのかが問われるものとなりました。
日本共産党は、政策協定にもとづく選挙公約を実現していくために、議会での論戦・共闘と区民との共同をより強めながら全力を尽くす決意です。
以上。