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2024年第3回定例会 本会議・第8号陳情「桃園第二小学校の改築に際し、環境と地域の要望を踏まえた校庭の仕様を求める陳情」に対する反対討論:羽鳥だいすけ 2024/10/21第8号陳情討論
2024年10月21日
上程されている「第8号陳情 桃園第二小学校の改築に際し、環境と地域の要望を踏まえた校庭の仕様を求める陳情」について、日本共産党議員団の立場から反対の立場で討論を行います。
本陳情が出されるに至った経過には、中野区が地域住民との合意形成を十分に図っていなかったと考える点があります。
改築推進委員会の議論の中で、人工芝の校庭では様々な地域行事が行えない可能性があることが指摘されていたことが陳情者の補足説明から明らかになりました。しかし区は「小中学校施設整備計画で決められているから」と、地域住民の懸念に十分に応えることなく人工芝で整備することを前提として事業を進めてきたと感じます。人工芝化には学校教育を進める上でメリットがあると区が述べてきたことには一定の合理性があるとは考えますが、地域行事との兼ね合いなどデメリットが指摘されてきたことも事実です。それぞれの地域の事情を考慮して個別の学校ごとに校庭のあり方を考えるのではなく、一律に人工芝化を押し付けようとしたことは区の姿勢として大きな問題があったと言わざるを得ません。こうしたことが本陳情が出されることになった理由なのではないでしょうか。
中野区自治基本条例は第14条「区民参加の手続き」において、「執行機関は、区民の参加により示された意見を踏まえ、区民の総意又は合意点を見極めるものとする。」としており、この条文の主旨を十分に生かした区の努力を求めるものです。
しかしそれでも本陳情は「桃園第二小学校の改築に際して校庭を人工芝にしないこと」を主旨としています。先ほど述べたように、人工芝化にはメリットもあればデメリットもあるところです。また桃園第二小学校の改築においても人工芝に反対する意見とともに、人工芝での整備を望む声もあり、そうした下で、「人工芝にしないこと」と一方の意見を求める陳情には賛成できません。
同時に、わが会派は「人工芝を推進してもらいたい」と思っているわけではありません。「自ら決めた方針だから」と住民から疑義が出ても方針変更もせずに突き進むのではなく、住民の声によく耳を傾け、合意形成を図り、より良い教育環境の整備を最後に求め、討論を終わります。