07.07
2023年第2回定例会 本会議 第6号陳情「加齢に伴う難聴を改善するため、補聴器購入費助成等の支援策を求める陳情」に対する賛成討論:いさ哲郎第6号陳情 「加齢に伴う難聴を改善するため、補聴器購入費助成等の支援策を求める陳情」 に対して、日本共産党議員団の立場から賛成の討論を行います。
加齢性難聴は認知症の大きなリスクです。2020年には、国際アルツハイマー病会議において、「予防可能な12の要因の中で、難聴は認知症の最大の危険因子である」との指摘もされています。これは、補聴器の使用により認知症の進行を抑えることができることを示しています。本陳情の趣旨の1番目には「区民検診の検査項目に60歳以上の方に対する聴力検査を加えてください」とあります。聴力検査を検診に加えれば、難聴の早期発見につながります。早期の補聴器使用は聴力の衰えを防ぐ効果が高く、それだけ認知症予防へ寄与することになります。
聞こえの支援は、長年の区民の願いです。高齢者の半数が難聴であることから喫緊の課題であるにも関わらず、補聴器の金額が高く購入をためらう方が少なくありません。また、購入しても、日常的に違和感なく使えるようになるためには、補聴器の調整や訓練など、使用に慣れるための一定の期間が必要であり、そうした支援も同時に行っていくことが大切です。
中野区が掲げる「誰一人取り残されることのない安心できる地域社会」の実現に向け、補聴器購入等の支援策は重要な 課題です。補聴器購入等の支援の陳情は2年前にも提出されましたが、継続審査の上、不採択となりました。しかし区民の皆さんの粘り強い運動が区を動かしました。今年度の事業、医師会との検討については、すでに2回開催され、補聴器購入等助成に向け動き出していることが議会で示されました。全国では120以上、23区でも18の自治体で補聴器購入補助制度が実現しています。今度こそ中野区は、補聴器助成を求める声に応えるべきです。当区においても陳情主旨に沿った聞こえの支援事業をすみやかに実現させることを求め、陳情に対する賛成討論とします。