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日本共産党中野区議会議員団

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議会報告
REPORT

11.25

2022年 第4回定例会 本会議・一般質問 2022/11/25 来住和行

 2022年第4回定例会にあたり日本共産党議員団を代表して一般質問を行います。不妊治療については取り下げ、その他は通告通りです。

 

1、区長の政治姿勢についてお聞きします。
 最初に物価高騰への対策について。総務省によると10月の消費者物価指数の生鮮食品を除く総合指数が前年同月比で3.6%上昇したことが発表されました。第2次オイルショックの影響が続いた1982年以来40年8ヶ月ぶりで経験したことのない急激な物価上昇となっています。物価高による影響で平均的な二人以上の世帯で1年前に比べて年間13万円の負担増になる試算です。アベノミクスで内需が冷え込んでいたにも関わらず2度にわたる消費税増税を行ったこと。日銀の異次元の金融緩和政策が円安を生み輸入物価の上昇に拍車をかけていることは明らかです。賃金が上がっていないこと。年金が減っていること。実質賃金が下がっているから消費税を減税し、暮らし支える経済対策が求められています。岸田政権はアベノミクスに固執しています。総合対策を打ち出しましたが電気、ガス料金の抑制など部分的一時的対策に終始しています。

 

 お聞きします。働く人が豊かになってこそ持続可能な成長を実現する経済政策と言えるのではないでしょうか。「なぜ日本は賃金が上がらず成長が止まった国になってしまったか」異常な円安と物価高騰に対する最大の処方箋は賃上げだと考えますが。暮らしと経済を立て直すための方策について区長の見解を伺います。

 

 区ではこれまで原油価格や電気・ガス料金を含む物価高騰の影響を把握するため区内の事業者などに聞き取りを行い対策として、区が発注する工事における資材価格高騰に伴う経費の上昇分の増額。区立小・中学校給食費の負担軽減を始め、介護や障害者福祉サービス事業所にかかる光熱費の負担増に対する補助などを実施してきました。党議員団も一連の区の対策を評価します。 第3回定例会においても「物価高騰による家計への影響は低所得世帯ほど厳しいことから今後の追加対策にあっては真に支援が必要なところを見定めて適時、適切に取り組んでいく」と浦野議員への答弁がありました。

 

 お聞きします。区民のくらしは急激な物価高騰と長期化する新型コロナ感染症の拡大によって一層困難な状況にあります。第3回定例会以降の区民の生活と生業の実態をどのように把握してきたのか。低所得者層の子育て世代・介護や医療機関に対して物価高騰への対策をどのように進めていくのか。答弁を求めます。

 

 次に、統一協会の問題(世界平和統一家庭連合)について伺います。
 安倍元首相の襲撃事件をきっかけに自民党の国会議員と反社会的団体である統一教会との癒着の関係が明らかになる中で関係してきた議員が統一教会の広告塔としてお墨付きを与えることになり被害を拡大してきました。
 政治家との癒着問題は国政だけに止まらず地方議会と地方自治体にも及んでいることが浮き彫りとなりました。東京の自治体においても港区・町田市の社会福祉協議会が統一協会関連団体から寄付や会費を受け取っていたこと。国分寺市、小平市、西東京市などがイベントの後援を行っていた事実が判明し後援の取り消しを表明しています。第3回定例会でいさ議員の質問に中野区は後援の実績はないとの答弁でした。

 

 お聞きします。統一協会とそれに関係する団体が社会福祉協議会に対して寄付行為や会費の納入などを行なっていなかったのか。区立施設への団体登録の有無などの調査をおこなうべきではないでしょうか。答弁を求めます。

 

 国民の怒りは統一協会との関係を断つと言いながら過去に遡った関係の調査も癒着の問題も自らの責任で解明する意思が無いことにあります。統一教会の本質は第1に信者の獲得に統一教会の正体を隠し入信させる。第2に先祖の霊によるわだかまりを取り除くなどと言って多額の献金と高額の壺など霊感商法で売りつける。第3に婚姻の自由を事実上否定する集団結婚式などの憲法違反の行為を繰り返す反社会的カルト集団です。また政治家と癒着し行政を歪め政策に介入していました。統一教会のような反社会的勢力は宗教法人として公的に認められ存在することを許してはならないと思います。

 

 お聞きします。区長は統一教会の反社会性についてどのような認識を持たれているのでしょうか。公正・公平な区政運営のために一切関係を持たないと意思表明をすべきではないでしょうか。答弁を求めます。

 

 次に、平和行政についてお聞きします。
 核兵器使用を脅迫に使うロシアのウクライナ侵略から9ヶ月となりました。中国と台湾の軍事的緊張を背景に日本での軍拡・核兵器の共有「反撃能力の強化」を推し進める動きが強まる中で岸田政権は2023年度予算概算要求で防衛予算を過去最大の5兆6000億円を示して軍備増強と憲法九条改憲に動きが強まっています。一方、「憲法9条を生かした平和外交を 」の声も高まっています。40周年を迎えた中野区憲法擁護・非核都市の宣言 では「私たちはこの憲法を大切にし世界中の人々と手をつなぎ核を持つすべての国に核兵器を捨てよと訴える」の宣言が今こそその力を発揮する時ではないでしょうか。
 11月12日には都内で自治体の首長とその首長経験者による「全国首長九条の会」が開かれました。そこで松下玲子武蔵野市長、岸本聡子杉並区長、保坂展人世田谷区長が挨拶されています。

 

  お聞きします。憲法擁護・非核都市の宣言の区長として「全国首長九条の会」に参加を検討されてはいかがでしょうか。また、平和首長会議で核兵器禁止条約への日本政府の参加を求めることを発信し働きかける役割を果たしてはいかがでしょうか。答弁を求めます。

 

 平和の問題は次の世代に継承していく取り組みが欠かせません。これまで次の世代に被爆者の語り部を通して継承すること。親子での広島・長崎の体験訪問の企画などを提案してきました。

 

 お聞きします。広島・長崎の被爆地で直接被爆者の 体験を聞きつつ、広島平和記念資料館、長崎原爆資料館を訪ねる機会を子どうもたちに体験してもらう事業を新年度は具体化すべきではないでしょうか。答弁を求めます。

 

 平和事業を推進する区の担当者は職員一人です。平和・人権・男女平等・ユニバーサルデザインを担う担当係長も一人体勢となっています。来年は男女平等参画基本計画とユニバーサルデザイン推進計画の改定の年にあたります。すべての人が性別にかかわらず平等に機会が与えられる社会を目指してジェンダー平等の実現に区のはたす役割はますます重要になっています。

 

 お聞きします。平和・人権・男女平等・ユニバーサルデザイン推進の職員体制を強化すべきではないでしょうか。答弁を求めます。

2、子どもの貧困対策についてお聞きします。
 2019年8月から9月にかけて実施された「中野区子どもと子育て家庭の実態調査」から3年になります。調査の規模・内容・子どもとその家庭の実態に即し、一万人を超える回答を得ました。これまで会派として本調査を元に生活支援や学習支援の対策を求めてきたところです。調査をもとに区がこの間取り組んできた対策と成果ならびに今後の課題について伺います。
 生活支援については、これまで区は就学援助認定基準の引き上げ。コロナ緊急事態中の就学援助世帯への昼食費補助。子ども食堂再開に向けた支援などを行ってきました。 地域の子ども食堂に私も6年前から関わっていますが、食材配布の予約が毎月120食を超える状況にあります。実態調査では生活困窮層では1割以上の世帯で食料困窮の経験があると回答しています。児童の朝食欠食率が2013年度より増加を続けており「中野区子どもと子育て家庭の実態調査」でも朝食を欠食する児童は小学生1割、中学生で1.2割を占めています。広島県の朝ごはん推進 モデル事業の担任教諭のヒアリングでは、モデル事業で朝食を提供する日は遅刻が減少し、授業に集中して元気を感じるなどの変化が見え始めているといいます。

 

 お聞きします。実態調査後に発生した新型コロナ感染症拡大が子どもと、その家庭にどのように影響が及んでいるのか。朝食欠食率など状況を把握し、中野区でも朝食支援等、食の支援について検討すべきではないでしょうか。答弁を求めます。

 

 子ども文教委員会にひとり親家庭支援にかかる考え方についてが報告されています。取り組みの視点として 1、早期かつ切れ目のない総合的包括的な支援 2、全ての家庭に必要な支援が届く誰一人取り残さない支援 3、子どもの最善の利益を考慮した支援をあげています。暮らしの支援では養育費確保に向けた支援などの経済的な支援。食の支援。住宅の確保に関する支援など日常生活に関する支援を総合的に行うとしています。

 

 お聞きします。生活支援は子ども教育部子育て支援課のひとつの部署では負いきれません。練馬区ではひとり親家庭の支援となる様々な情報をまとめたサイト「ひとり親家庭支援ナビ」を立ち上げ、生活福祉課に「ひとり親家庭支援係」が部署として設置されています。中野区でもワンストップでひとり親家庭支援を総合的かつ横断的に取り組む体制が必要だと考えますが。答弁を求めます。

 

 子どもの貧困対策の中で子どもの学習機会の確保は重要です。これまで区有施設における学習スペースの確保に努力し12施設で実施されています。私も夏休み中の中央図書館。直近では中野東図書館の学習スペースを見学してきました。落ち着いて学習に専念できるスペースとして期待が持てます。学習スペースは地域に偏在しないよう地域バランスが求められます。学習支援事業で注目されるのがしいのき木塾での学習の機会確保です。

 

 お聞きします。しいの木塾のこれまでの成果と新年度の更なる拡充について、合わせて学習支援事業の柱の一つである学習スペースの確保・拡充について答弁を求めます。

 

 来年1月から2月にかけて東京都立大学が行う「東京都子ども生活実態調査2022」 調査協力では「中野区子どもと子育て家庭の実態調査」では反映できなかった新型コロナウイルス感染症にかかる子どもと、その世帯について中野区が高校2年生年齢の子どもとその保護者を対象に協力するというものです。

 

 お聞きします。報告書作成は来年4月から9月となっており結果によっては新たな支援策を具体化し、早期の事業化に反映すべきと考えます。答弁を求めます。

 

3、補聴器購入助成と利用者支援についてお聞きします。
 東京23区では加齢性難聴による補聴器購入への補助助成は、来年4月実施を含むと17区となりました。補聴器使用の効果については、65歳以上の研究の例が少ない中で2011年の補聴器を使用しての調査報告では65歳以上の認知機能とうつに対する効果が現れることも確認されており、2017年に開かれたアルツハイマー国際会議では難聴を放置することが認知症の最大のリスクと報告されています。

 

   4月から新たな補聴器助成を始めた港区の案内パンフでは「家族や大切な仲間との楽しい会話、習い事や地域活動への参加、音楽や映画の鑑賞など補聴器使用による聞こえの改善で高齢者の方の快適な日常生活や社会参加を支援します」として、対象を60歳以上で住民税非課税者は上限13万7000円。課税者は6万8500円の補助を行なっています。すでに利用者件数は、758件にもなっています。実施自治体の状況は年齢・限度額・所得制限について区によっての違いがあります。財源は自治体の多くが都の包括補助1/2を活用しています。

 

 さきの第3回定例会での浦野議員の質問に「聴力の低下などにより他者との円滑なコミュニケーションが困難になるなど日常生活において様々な影響が生じることから聞こえの問題は高齢者が抱える健康課題の一つである」と認識しているとの答弁でした。
 補助制度を実施している自治体で共通しているのは高齢者の積極的な社会参加を目的としていることです。特別区長会からも国に対して補聴器への補助の要望を提出しています。

 

 お聞きします。23区の実施状況の調査・把握は既にされていることと思います。中野区としても早期の制度実施を検討すべきではありませんか。答弁を求めます。

 

 すでに補聴器を購入しながら使用していない方もおられます。補聴器は眼鏡と違いつければすぐに聞こえるようになるわけではありません。補聴器のトレーニングは3ヶ月程度が一般的と言われています。購入してもトレーニング期間で「うるさい」「余計な音だ」と感じてしまい使用することを諦めてしまう方もおられます。
 補聴器の購入の前からの相談と、購入後は補聴器の調整やトレーニング方法などのフォローの支援が求められます。聞こえが悪くなった方々が補聴器についての理解を持ってもらう、すでに購入しながら利用されていない方も補聴器の活用へと繋げるために専門の医者や認定補聴器技能者の アドバイスが必要です。

 

 お聞きします。専門医や認定補聴器技能者の方にすこやか福祉センター、高齢者会館などを巡回してもらい、専門家による相談やトレーニング・アフターフォローの助言などを実施してはいかがでしょうか。答弁を求めます。

 

4、パートナーシップ宣誓についてお聞きします。
 中野区では2018年8月からユニバーサルデザイン推進の一つとして、同性カップルの二人からパートナーシップの関係である旨の宣誓書などの提出を受け区が受領書を交付するパートナーシップ宣誓の制度をスタートさせました。全国にも広がり現在では242の自治体が導入し62%の人口を占めるに至りました。2018年の予算特別委員会で私は、息子がゲイであることをカミングアウトした時の衝撃を紹介し区の制度が実効性を伴うのものとなるよう求めました。制度発足後もファミリーシップ制度の導入。申請時の提出文書の簡略化や携帯用の受領書交付などを提案してきました。

 

 そこで伺います。制度発足から区に対し受領書の受給者からどんな声が届けられてきたのでしょうか。区はどのように改善し拡充することができたのか。答弁を求めます。

 

 東京都が10月からパートナーシップ宣誓制度を始めました。これに先立ち2月には都内で制度導入の12自治体の首長が連名で都知事に対し3項目から成る要望書を提出しました。要望書では事業における連携及び財源措置を含めた支援。国に対し法改正などの権利保障のための法整備などに向けた働きかけを行うことなどを要望しています。11月1日には東京都と証明書の相互活用に向けて制度導入の都内16区市と連携協定を締結し都の制度が活用できることになりました。

 

 お聞きします。都の制度はパートナーの相手が同性であることを条件とはしていません。中野区の要綱はパートナーの相手が戸籍上の性が同一であることを条件としています。議会質問で足立区の紹介をするとともに豊島区においても「多様な性自認・性的指向の人々」という語句を用いています。区はこれまで他の自治体の様子見でしたが、都制度の発足によって不利益を被る人が出ないよう結論を急ぐ必要があります。同性条件の見直しについて。答弁を求めます。

 

 都の制度では都職員のパートナーシップ関係の相手方に係る慶弔休暇や介護休暇の取得を認めるとともに、これまで男性職員のみが取得出来た出産支援休暇。育児参加休暇も女性職員がパートナーシップ関係にある場合でも取得できるとしました。
 豊島区では2020年度から職員の慶弔休暇、出産支援休暇、育児参加休暇などを同性パートナーを有する職員に対する休暇制度の拡充を行なってきました。

 お聞きします。中野区職員に対して都職員や他の自治体職員同様に慶弔休暇などの取得ができるようにすべきではないでしょうか。答弁を求めます。

 

5、東中野地域の問題と課題について質問します。
 私が区議会議員となって取り組んできたひとつに山手通りの拡幅と地下高速道路の中央環状新宿線これに伴う地域の環境問題でした。拡幅で計画された車線数を減らし歩道幅を5 M から10 M に拡大するとともに自転車帯の設置が実現しました。中央環状新宿線の排気ガス対策も換気塔に脱硝装置を取り付けることを建設省や都にも要求するとともに当時の神山好一区長も役割を果たされ現在の道路となりました。今後の東中野について3点について伺います。

 まず、東中野駅東口周辺のまちづくりについてお聞きします。
 東中野駅東口のバリアフリー化については地域の皆さんと JR東日本への働きかけを行い運動として取り組みその声を区議会にも届けてきました。他会派の議員からもバリアフリー化への質問がされてきました。区はこの11月に区主催で東中野駅東口周辺まちづくりに関する意見交換会を開催しました。私も意見交換会を2回とも傍聴をさせてもらいました。
 意見交換会で区の説明は「2019年の調査の結果で現駅舎ではバリアフリー化はできない」との説明をされています。これに対し「今の技術で現駅舎にエレベーターかエスカレーターは設置できるのではないか」との疑問が出されています。区は調査の1年前の2018年前区長の最後となった第1回定例会で現駅舎でのバリアフリー化を求めた私の質問に「東口のバリアフリー化だけでは地域の活性化に資するものとならないことから現時点でバリアフリー化のみを優先させる考えはない」と 答弁しています。

 

 お聞きします。現駅舎でのバリアフリー化ができないことについて時系列を含む正確な説明が地域と東中野駅利用者にされるべきです。まちづくりは住民と関係者との信頼関係が基本です。答弁を求めます。

 前区政が住民の願いである現駅舎でのバリアフリー化の早期実現に本気で取り組んできたのか。 一方の当事者である JR に対し 区は住民の立場で交渉をしてきたのか。これまでの経過と区の姿勢を正直に説明することなしにはまちづくりへの第一歩は踏み出すことはできません。2回の 意見交換会での東口の将来像については「高層化の再開発でなく他の駅前と同じである必要はない」駅前のムーンロード商店街の昭和の町並みは残して欲しい」「地上げによって空き地となった場所に店舗や文化施設、子どもの遊び場」といった要望や意見が出されていたのではないでしょうか

 

 そこで伺います。今後の東口周辺のまちづくりへの合意を進めていくには地域の意見をまちの将来像にどのように取り込んでいくのか、合意形成には高度な手腕と知見が求められるのではないでしょうか。さらに住民参加をどのように生かし貫いていくのか。

 

 この地域は東中野小学校、第三中学校の廃校に続き東中野図書館の廃館などで著しく中野区政の信頼が失われた地域です。それだけに今回の東中野駅東口周辺まちづくりについては中野区政への信頼を取り戻す 機会とすべきです。答弁を求めます。

 

 第二に、旧東中野図書館の跡施設の活用について伺います。
 東中野図書館が廃館となり1年が経過しました。地域の皆さんや利用されてきた方々からは「新設の中野東図書館までは遠すぎる」。子育て中の保護者や高齢者の方々からも身近にあった大切な施設が廃止されたことに怒りの声はおさまっていません。東中野図書館はすべての人に開かれた何より安心の居場所だったのです。前区政の計画によって進められてきたこととはいえ残念がる声は耐えません。
 図書館としては廃館となったものの建物の一階部分は現在 認可保育園として運営されています 。保育園も他の場所で新たな保育園としての建築が進められており2024年4月にはオープンします。従って旧東中野図書館の建物としては残ることとなります。区として 次の活用についてはまだ計画は示されていません。この地域には児童館もないことから子育て世代の方々は新宿区の施設を利用されています。「旧東中野図書館には子どもの絵本などがそろったコーナーが欲しい」。高齢者の方々からも「新聞や雑誌を読むことができるスペースを」求める声が寄せられています。さらに地域からは図書館機能が失われたことからブックポストの設置も切実な声です。

 

 お聞きします。暫定的な活用になったとしても地域の方々の声を汲み取って現在の建物を活用することを検討すべきではないでしょうか。答弁を求めます。

 

 第三に、桜山通りの桜と菜の花の保存についてお聞きします。
 桜山通りの桜の歴史は第二次世界大戦で地域のさくらが全て消失したことから、戦後復興のシンボルとして桜山町の地域住民有志によって1954年に国鉄用地に再び桜の苗木が植えられ花を咲かせてきました。
 1981年国鉄は桜を中野区に譲渡し、以降は中野区の所有管理となりさらに2011年以降は維持管理を JR 東日本に委託しました。春には桜と菜の花の名所として親しまれてきた桜山通りです。2015年に JR 東日本東京支社は「中野区の理解のもとで運行の安全上可能な限り桜を伐採する」ことを告知しました。これに対し近隣7つの町会連名で樹木医の診断を受けて伐採の要否を説明すること。住民、中野区、 JR が協力して将来のビジョンを考える場を持つことを求めて5000筆の嘆願書が中野区に提出をされました 。

 

 区は危険樹木伐採作業の前に将来の法面の修景計画案を示すと住民説明会で約束をしました。しかし計画案を示すことなく2018年2月の深夜16本の桜の伐採作業が強行されました。伐採作業後の地域説明会では、法面の所有者であるJR の同席がなければ説明会にならないとの参加者と中野区の共通の認識となったことから区は JR の同席に努力をすると約束しましたが説明会はその後開催をされていません。

 

 お聞きします。法面の将来の修景計画案の提示はどうなっているのでしょうか。 JR の参加を得ての説明会の再開はどうなっているのでしょうか。答弁を求めます。

 

 地域と「西口の桜並木を守る会」は危険樹木の放置は許されない。このことは以前から区に求めてきたことです。しかし、桜山通り2箇所に今でも掲示されている二つの町会と桜並木保存会の掲示板には「この桜と菜の花はこれからもこの老木を若木にかえて美しい花を永久に咲かせ続けて行きたい」と言う文章が掲げられています。
 2018年には桜山通りの桜の木を守ることを約束した酒井区長に変わり、昨年春からは法面の菜の花も一部に咲き始めています。この11月には法面の除草作業が終わり11月14日には菜の花5 kg の種まきが行われ、桜の木7本の枯れ枝の剪定作業が行われます。

 

 そこでお聞きします。地域からは残された桜は木の剪定や管理を重ねていきながら順次桜の若木と植え替えてくことを求めています。11月9日に区に対し桜山町会と「西口の桜並木を守る会」は作業が予定されている法面の除草作業と桜の木の枝の剪定作業について確認するとともに、特に山手通りに近い法面については桜の木の景観が損なわれていることから、JR 側に速やかに景観を回復することを伝えて欲しい旨の要望がされています。JR 側に働きかけはされたのでしょうか。答弁を求めます 。

 

 これで質問の全てを終わります。議会における私の一般質問は今回をもって最後とさせていただきます。ありがとうございました。

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