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日本共産党中野区議会議員団

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議会報告
REPORT

03.25

3月25日 2022年 第1回定例会 本会議 第12号議案「中野区人権及び多様性を尊重するまちづくり条例」に対する賛成討論:いさ哲郎

 ただいま上程されました第12号議案「中野区人権及び多様性を尊重するまちづくり条例」に対して、日本共産党議員団の立場から賛成の討論を行います。

 本条例の前文で、日本国憲法による基本的人権の保障、個人の尊重と生命、自由及び幸福追求の権利、並びに、法の下の平等と差別の禁止といった理念を明記し、この崇高な理念の下に、互いの人権と多様性を尊重し、これを認め合いながら、ともに新たな価値をつくっていく、そして、全ての人が差別をすることや差別をされることのない、及び差別されている状況を見過ごすことのない環境を整備することが必要であるとしていることは大切であり高く評価できます。

 さらに基本理念では、全ての人が、性別、性自認、性的指向、国籍、人種、文化、年齢、世代、障害その他これらの複合的な要因による差別を受けることなく、それぞれの能力を発揮し、地域社会の一員として暮らすことができるとしていることは重要です。

 区の責務として必要な施策を総合的に推進すると定め、そのための取組みとして、普及や広報活動等、区民・事業者に対して必要な情報提供及び当該活動の支援、あらゆる教育の場での意識醸成のための取組みに言及しています。さらに調査研究、相談等に対する体制の整備及びその処理についても定めています。特に、「相談等を受けたときは、必要な調査を行い、助言又は指導を行う等解決のための支援を行うもの」と、行政指導に踏み込んでいることは実効性を担保するものであると評価いたします。

 加えて、その実効性のためにも、中野区が、あらゆる差別を許さないという明確な発信を強めていくことが求められていることも重ねて強調しておきます。現実には、当区でも中野駅前で一度ならずヘイトスピーチが行われ、ヘイトクライムも発生しています。また、社会の中では、女性や性的少数者、高齢者や困窮者、外国籍の方に対する差別もうまれています。区が目に見える形で差別を許さないと発信することには、こうした差別を可視化し、差別の拡散を抑止する意味があります。条例の掲げた理念を実現させるため、会派としても全力を注ぐ決意です。

 なお、ユニバーサルデザイン推進条例との関わりについては、本条例が、区における人権保障と個人の尊重、そのことを損なう差別を生じさせない環境整備の必要性を謳うとともに施策展開にも触れていることは、今日の社会情勢等を鑑みての制度設計及び提案であると理解します。ユニバーサルデザイン推進条例とそのもとでのユニバーサル計画が存在していることから、今後、本条例との調整を図りつつ、何より区民にわかりやすいものとして発信していただくことを要望し、本条例への賛成討論とします。

 

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